国連でSDGsが採択され、世界的に「サステイナビリティ」がキーワードになっています。
R ethicalは、2013年に日本で初めて「フェアマインド認証ゴールド」を採用したブランドです。立ち上げ以来、K18YGをメインに使用したエシカルでラグジュアリーなブランドとして、ポリシーのある女性たちに向けてジュエリーを製作してまいりました。
ジュエリーのサステイナビリティとは、そしてR ETHICALが何を想い、活動しているかについて、お伝えさせていただきます。
◼︎R ethicalが目指すのは、美しいジュエリーを通じて「持続可能な未来」を創ること
R ethicalは、国際非営利組織である「公正な採掘のための連盟」(Alliance for Responsible Mining、以下ARM)が提携する小規模鉱山で採掘された「フェアマインド認証ラベル」の使用許可を日本で初めて取得したジュエリーブランドです。
ジュエリー は、呼吸するように肌に密着し、そして身に纏うことで、その人の一部になるもの。また、愛や意思を表現する形として、歴史のなかで長く人の想いを乗せていくものの象徴として、今もなお人を魅了し続けているものです。
だからこそ、現代に生きる私たちの、日常の先にある、暮らしの中から持続可能な未来を考えるきっかけになれたらと考えています。
金の採掘をめぐっては、危険を伴う労働環境のなかで、児童労働や強制労働、また化学物質の危険な取り扱いによる健康被害や環境汚染などが各国で問題視されているのが現状です。
ARMは、採掘現場における労働者の安全衛生や社会保障の担保、児童労働の根絶や生産トレーサビリティ、水銀など有害物質の低減・管理などを進める国際非営利組織。中南米やアジア、アフリカの小規模鉱山と独自に提携し、そこで採掘された金に「フェアマインド認証」を与えています。
R ETHICALは2013年、フェアマインド認証ゴールドのラベル使用を日本で初めて認められました。このことには意味を感じておりまして、たとえば2018年ハイエンドの宝飾ブランドで知られるショーメは、全てのジュエリー、ウォッチに用いられるGOLDに、フェアマインド認証ゴールドを使用すると発表しています。世界的にも、エシカルなゴールドの需要は高まっており、ARMでの年間取引量はゴールド435キログラム(約1億5千万円のプレミアム)となりました(*2018年10月現在・ARM参照)。益々広がっていくでしょう。
サステイナビリティは、ジュエリー 業界に広がりつつありますが、世界を見渡すと、どの分野でも必須の要件です。
汚染される地球、枯渇する海洋資源、増え続ける二酸化炭素、温暖化、そして多くの動植物が絶滅しようとしていて、経済界、政界、非政府団体、一丸となって、世界的に取組みが求められています。
その重なるレイヤー、そして地球規模で複雑なに絡み合う因果関係は、一つのソリューションだけで解決していけるものではなく、科学的、人道的、学術的、文化的と、国をまたいで、今人間が求められている、とても大切なことだと考えています。
◼︎サスティナブルな素材とともに、命を輝かせて生きる人を増やせたら
私には一人の母がいて、二人の祖母がいます。時代に奔走されながら、命を輝かせた祖母たちには、二人の母がいて、四人の祖母がいました。私は会ったことはありません。
私にはリサとサラという可愛い娘が二人います。まだ9歳と5歳です。いつか結婚するかもしれません、しないかもしれません。もし命が続いていくとしたら、私には孫が生まれ、その孫がまた子供を産むかもしれません、産まないかもしれません。私はその子供たちを抱く事が出来るかもしれません。出来ないかもしれません。
ただ、願うのは、苦しまないでいて欲しい事、豊かな自然を享受し、栄養のある食べ物を食べ、人と繋がりながら、文化的に暮らして欲しい、そういうエゴとも呼べるけれども、根源的なパーソナルな想いです。
紡いでいく命。過去と未来。そしてその間に生きている私達。
R ethical フライヤーに込められたひとつの文章
「巡る命、循環する自然、紡いでいくわたしたちの未来」
この言葉には、ジュエリーを提供する会社であるけれども、地球一個分の暮らしをしよう、命を輝かせて生きられる人が増えたらいい、そのためにはエシカルな素材を使おう、その対価が行き渡れば良い、水銀を使わない事で地球が汚れないと良い、ジュエリーを身に付ける人がエシカルな素材と一緒に輝けたら良い。そういうとても原始的で、本質的なところに立って表現しています。
まだ見えぬ未来に向かって、身の回りのことから、その先に一つの意思としてエシカルジュエリーが存在したら、少しは世界に貢献できる、そういう気持ちでR ETHICALは存在しています。
◼︎恋をするように魅了されるようなジュエリーを通じて、幸せが巡っていくように
R ethicalのジュエリーは、主にペルーで採掘された金を使用し、天然石などと組み合わせ、日本国内の職人の手で一点一点製作されています。エシカルを抜きにして、心がドキドキするもの、まるで恋をするように魅了されてしまうものを中心に、ものづくりをしています。その姿勢は、マスマーケットをターゲットとしたマーケティング戦略より、きっと科学的根拠を計り得ないような、心が踊るもの、惹かれるもの、そして満足できるもの、そういうジュエリー作りを中心にしています。
また、他社と比べる事でもなく、競走する事でもなく、選んでくださる一人ひとりのお客様を大切にする事でしか、応えられないと考えていて、エシカルがひとつのきっかけになったら素敵だけれども、それを選択するもしないも、自由であるべきです。押し付けるものではなく、否定するものでもなく。特にエシカルに関しては、ニュートラルな姿勢を大切にしています。
R ETHICALの活動が、ひとつの気付きとなり、ひとつの癒やしとなり、また前を向いて暮らしていくためのひとつの出発点になることがブランド運営の喜びです。R ethicalを手に取ってくださることで、採掘する人も、制作する職人さんも、そして繋がる世界の幸せの循環が生まれることが何よりの幸せです。巡る命、循環する自然、紡いでいく私たちの未来を求めて、日本のジュエリーブランドとして歩んでまいりたいと思います。
2018年12月13日
R ETHICAL 代表デザイナー
R Jewels Japan株式会社 代表取締役 星まり