R ETHICAL Journal 永く継承されてきた職人とともに歩むジュエリー

R ETHICAL Journal 永く継承されてきた職人とともに歩むジュエリー

 

「メイド・イン・ジャパン」と聞いたときに思い浮かぶものは、確かな品質、丁寧な仕立て、控えめで洗練された美しさかもしれません。
R ETHICALがなぜ日本でつくり続けるのか。

その背景には、技術と人と、未来へつなぐための大切な想いがあります。

R ETHICALのジュエリーの多くは、山梨県甲府市と東京の職人によってつくられています。甲府市は、江戸時代に水晶が採掘されたことをきっかけに、研磨と装飾の文化が根づき、日本のジュエリー制作の中心地となりました。しかし、海外生産の増加や市場縮小により、職人の数は減り続け、技術の継承が難しくなっている現実があります。

研磨も、成形も、仕上げも、すべては細やかな感覚の積み重ねです。
道具に向き合いながら、石と金属の声に耳を澄ませる仕事。
その作業は決して派手ではなく、長い時間をかけて磨き続ける中で身体に刻まれていくものです。

R ETHICALが大切にしたいのは、職人がその仕事に誇りを持ち続けられる環境を守ること。そして、技術が途切れず、次の世代へ受け継がれていくことです。素材の選択におけるエシカルな姿勢と同じように、つくる人の尊厳を守ることも、私たちの軸にあります。

スピードや量を追う世界とは異なる場所で、私たちはゆっくりと形を整えていきます。
一点ずつ、石の個性を見つめながら、手で仕立てていく。
その時間は効率とは遠いけれど、代わりのない唯一のかたちを生みます。

ほんの0.1mmの厚み、槌目の深さ、留めの角度。
そのわずかな違いが、美しさや佇まいを決めるからこそ、手を尽くす意味があります。

ジュエリーが手元に宿るまでには、無数の手の動きと、確かな感覚の継承があります。
R ETHICALが届けたいのは、ただの装飾品ではなく、その背景まで含めた物語としてのジュエリーかもしれません。

日本の職人の手でつくられたものが、これからも人の暮らしに静かに寄り添い、永く愛される存在でありますように。

R ETHICAL

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